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菩薩と天使と、糞ジャニヲタ

菩薩のような旦那と天使のような男児をゲットした糞ジャニヲタのブログ。関ジャニ∞とSexy Zoneが好き。

全てをなぎ倒して乗り越えるテレポの強さが怖い

昼間中島健人初のソロ曲がテレポーテーションという神曲だったことについて考えてたんですけど、本当にテレポはめっちゃ強いね!

「僕が叶える」「僕が願う」という能動的な愛の押し付けの条件として「キミが望むなら」とは言ってるけど、その前に「キミが泣いてるなら」「キミが辛い時は」って言ってる。ということは泣いたり辛かったりするたびに僕が来てしまって「離れそうな心取り戻」されてしまって、結果「僕を望む」ように仕向けられてるのかなって思うとすごく怖くて痛い。
それに、「どんな壁も越えて」「ただキミのもとへ」「遥かな距離も飛び越えて」「今すぐ逢いに」って、本当にいつどこにいてもどんな時でも一瞬で来るとしたらそれはもうただただ後つけてるとしか思えなくてすごく怖いし、そこまでできる執念を持ってる上に「キミ」の望みを無条件で叶えてくれるとしたら何するか全くわからないし怖い。

こんなに怖い愛の歌って他に聞いたことないなぁって。で、こんなに怖いのに、頭が麻痺するような麻薬曲になってるのがけんとりんの強さだよなぁって思うんですよね。

っていうテレポの話なんですけど、そのテレポを聞いた時に思ったことを全部一つの物語にしたので、ここに残しときます。たぶんインタビューズに書いた。











彼はいつも、自信満々にわたしに愛情をぶつけてくる。

「次、いつ会える?」
自分からは絶対に電話をしてこない彼に、聞いてしまうのはわたしのほうだ。
彼は少し大きめの前歯を唇から覗かせて、リスのような愛らしい笑顔で言う。
「いつでも。君が望むなら」

いつでも、電話してから10分後に現れる彼。
それまでどうしてたか、この後どうするか、一度も教えてくれたことはない。

本当にいつでも、望み通りに会いに来てくれるのだろうか。

そう考えたわたしが、深夜に呼び出したことが一度だけある。
「すぐ行く。マンションの下に自販機あるよね?そこであったかいカフェオレ2本買って、10分だけいい子にしてて」
わたしの家など知らないはずの彼はそう言って、きっかり10分後にインターホンを鳴らした。

彼の家がどこなのかは知らない。
でも、彼をいつも降ろす、彼の最寄り駅からわたしの家まで、どんなに急いでも30分以上かかるはずだった。彼は車はおろか、免許すら持っていない。タクシーの音もしなかった。
明らかに眠そうな声で電話に出たはずの彼が、10分でわたしの家に着くなんて考えられない。
「どこにいたの?」
彼はわたしの質問には答えない。しつこく問い詰めると、ただ一言。
「俺は、どんな壁だって越えられる超能力者なんだよ」
そう、まるでテレポーテーションしたかのように、彼はわたしの前に現れる。

次の朝、わたしが起きると彼はいなかった。
初めから彼は来なかったかのように、いつもと変わらない自分の部屋のテーブルの上に置いてある2本の空き缶だけが、彼がここに来たことを示していた。
彼がわたしの家に来たのはこのときだけだ。

些細な願いも敏感に察知してわたしの期待以上のものを返してくれる彼。わたしは少し怖くなった。
30分の壁を10分で越えられる彼なら、本当にわたしの望むすべてを叶えてくれるのかもしれないと思ったからだ。

わたしは彼に溺れている。
たくさんの愛情をくれる綺麗な笑顔に。見た目よりずっと力強い腕に。「どんな壁も越える」と宣言する、その自信に。

彼はわたしに、何も強要しない。
彼はわたしに、すべてをくれる。

優しい言葉、少し強引な態度。キスの後、さらさらの前髪を繊細な指で少し横に避けて、綺麗な目をまっすぐにわたしに向けながら、彼はいつもこう言う。
「俺でいいよね?」
もしかしたら、彼なりの確認作業なのかもしれない。わたしが彼のもので、彼はわたしのものだということを、わたしと、彼自身に認めさせるための。

彼は、わたしがあの人と、別れないことを知らないのだ。

「ねえ、どこにする?」
わたしの鞄からはみ出ていた海外旅行のパンフレットの、ウエディングのページを開きながら、彼は嬉しそうに言った。
「俺、タキシードはシルバーグレーがいいな。ドレスはオフホワイトより純白のほうが似合うよ」

彼は本気だ。
そのパンフレットは、彼のためのものじゃないのに。

わたしは彼を傷つけるのが怖い。本当は彼は、絶望の淵にかろうじて立っているのだ。
そこから彼を突き落とす現実を、その言葉を、わたしはまだ言えないでいる。

そして、わたしの本当の望みに、きっと彼は気づいている。
わたしが彼を絶望の淵から突き落とすとき、本当に絶望に突き落とされるのが誰なのか。
まだ知らないふりをしていたい。